「チエコ」2015公開審査会報告(2)

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チエコ公開審査会は、審査員の方々が温かく示唆に富んだ講評をしてくださいます。会場に居合わせた人は、それぞれがエコについて考え、何かを持ち帰る。希望を持って、明日につなぐことができる場です。

今年も素晴らしいメッセージをいただきました。こういうお話をうかがうと、チエコを続けることはとても大事なんだと、改めて思います。

皆さま、来年はぜひ会場で聞いてくださいね。

高橋真樹さん(ノンフィクションライター)
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今回は、まだ実践されていないアイディアが多かったので、こうしたアイディアが形になることを楽しみにしています。来年は、ぜひ実践編として応募してください。

チエコのように、小さなアイディアが積み重なって社会全体をスリムにしていく行動は、これからいろんな分野で必要になってくると思います。今まで当たり前のようにしてきたことが、20年、30年先にはできない社会になっていることを考えることも大事です。

それから、おしゃれであることも大事。僕は、エコに関する取材をしているので、自分の家でも壁に銀のシールを張ろうとしたりします。そうするとかみさんに怒られる(笑)。おしゃれ度を上げて、皆がやってみたいと思うことを考えていけたらいいですね。

 

藤村靖之さん(非電化工房代表)

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カバンを下げて前に出てきました。これはいつも愛用しているバッグ。トラックの幌とシートベルトの廃品でできています。

廃品をそのまま何かの形で使うのはリサイクル。廃品を使うんだけど新しい価値をクリエイトするとアップサイクルになるんですね。

日本は紛れもなく成熟社会ですから、つらいこと、汚いこと、ださいことは大嫌い。それが成熟社会の特徴なんです。だとすれば、廃品を利用するから良い、環境が守れるから良いというんじゃ誰もやってくれない。リサイクルではもう、日本人はときめかないんです。でも、アップサイクルにするとときめく。アップサイクルという言葉をもっと流行らせてもいいんじゃないかな。

たとえば、今日発表があった牛乳パックの子ども椅子が賞まで辿りつかなかったのは、すでに世の中でやっていることだから。もう少し発明性とかアイディア性がほしいということで落ちてしまった。でも、すでに人がやっていることだっていいんですよ。ホオっとため息が出るようなことをやってくれればいい。アート感やワクワクドキドキ感を、もう1レベル上げられるといいなと思います。

 

宿谷昌則さん(東京都市大学環境学部教授)

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エネルギーをたくさん使うということは、ものすごく短い時間になんでもできるようにしちゃうという話です。たとえば新幹線はものすごく速くて便利なんですけど、景色が見えなくなっちゃう。リニアなんて景色を見るどころではないですよね。そんなことまでして、どこに行くんですか。

それに対して、たとえばこの幼稚園の大きな木。あれは最初は種から始まったんですよね。実は、あの木の中に大きな技術がたくさん詰まっています。土の中の水をポンプもなしに梢まで上げ、蒸発散して、光合成する。それを毎年繰り返して、ああいう風に大きくなりました。そういったことが新しい技術をつくるタネになるように、僕たちのメンタリティを変えていくことがすごく大事なんだと思います。

今日の皆さんのお話を伺っていて、とても面白かったんですけど、やっぱり自分の頭で考えていろんなことをつなげていくことがすごく大事。チエコ賞に輝いたアイディアも、自然界の中にある流れや循環を具体化しているところがとても大事で、そういう技術のつくり方がとても勉強になりました。元気をもらった会でした。

photo by Shuhei Tonami

 


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